手紙その407

2010年2月1日

By Tohshi


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追難の節分の晩には子供らが大きな袋を持って家々を廻り鬼は外、福は内とその家の主から豆を撒いてもらうのです。蜜柑やら御菓子やおひねりに包んだ銀貨もあり歓声をあげ夢中で拾い集めて次々と尋ね歩く習慣でしたが今は廃れてしまいました。
  律子さん
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手紙その408

2010年2月3日

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携帯から録音して佐良直美のひとり旅の歌を独りで練習を始めました。貴女は御経だと笑うでしょう。音痴の私でも毎日毎日歌っていると終いには上手になると思います。   節分の日
  律子さん
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手紙その409

2010年2月4日

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暖かいこの辺りにては雪は降らねど節分や春分は最も寒いといわれるので柿廼舎の庭に下りることは無けれど風呂上がりに廊下の格子を開けるといつか冬枯れの中から春気が動いて庭の草が萌えつつあるを発見。
早春の跫音が聞こえます。   春便り
  律子さん
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手紙その410

2010年2月5日

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春も名ばかり寒い節分にては天国の貴女は風邪を引かぬよう要心してください。昔の家では勝手口にヒイラギや鰯の頭をさして除災を願いました。この習慣も今は廃れて見ることも無く淋しいことですね。 柿より
  律子さん
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手紙その411

2010年2月6日

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貴女も御存じでしたが早い取り口で強かった朝青龍が引退しました。酒の上の過ちとは申せ燦然と輝く横綱を一夜で棒に振るとは残念至極、又、貴女も贔屓にしていた潮丸も先日は感涙に噎び断髪式でした。  近況まで 柿
  律子さん
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手紙その412

2010年2月8日

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晩酌で干し芋を摘んだら瞬間前歯に異常を感ぜしも疼痛は無く目立つ前歯が一本すっぽりと抜けて醜い顔を想像したが翌朝鏡を見ると幸いなことに微笑みぐらいにては気づかぬほどでした。暖かくなったらば歯医者に通わねばならぬでしょうか? 柿
  律子さん
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手紙その413

2010年2月9日

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雑誌サライ発刊の際特集記事でとんがらしを趣味で研究をしている風変わりな大学の教授が面白そうなので貴女は興味を惹かれその会員の第一号となり二十数年の交際となり毎月俳句を添え八色とんがらしの小袋を
恵送下さるのです。     つづく
  律子さん
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手紙その414

2010年2月10日

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三年ほど前に辛子家の先生が癌と診断され放射線治療を始めしがその時に二年の余命と宣告されしが御手紙では既に三年も経ちて聊かも転移も無く元気な彼は、藪医者の奴と詰っているのです。   呵呵呵
  律子さん
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手紙その415

2010年2月11日

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貴女は夜の寝る前に必ず長いこと日記を書いていました。一日の出来事を記録しているものか、それも貰い物の古くなった手帳に米粒のような字で書いているのです。何を付けているのか聞いたが笑っているだけでした。     つづく
  律子さん
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手紙その416

2010年2月12日

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雲に聳ゆる
 高千穂の
今日は紀元節で祝日です。現在では国粋主義者でも無ければ唱えませぬが皇紀二千六百年は挙げて夜は町々に提灯行列を繰り出して津々浦々祝賀のムードで賑わいました。貴女は懐かしそうにこの歌謡曲を口ずさんでいました。
  律子さん
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手紙その417

2010年2月13日

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家の中でばかり暮らしているので随分長いこと下駄を履いていないのです。ふと庭を見ると手前の白梅が満開で奥に枝垂れの紅梅が今年は当たり年なのか大振りの花が沢山咲いて賑やかです。木が育ったのか貴女も初めて見る景色でしょう。
  律子さん
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手紙その418

2010年2月15

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私の父は晩年古物商でいつも小さな算盤を持って取引をしていました。その形見で残った算盤で夜になると貴女は必ず家計簿を記録するのに愛用して既に何十年になるのでしょうか。五つ玉は今では珍しく博物館で陳列されることでしょうね。
  律子さん
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手紙その419

2010年2月16日

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今日は貴女の立ち日なれどあいにくの寒雨です。庭の紅梅の一枝を娘が仏前に供ってくれました。貴女は梅の花が大好きでした。家の梅の実は小粒なれど収穫の多い時は焼酎に漬けたり梅干しを作ったり貴女は上手で楽しんでいました。
  律子さん
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手紙その420

2010年2月17日

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貴女や私は落語が好きで古今亭志ん朝を贔屓にしているが、或方の紹介で柳家小満ん師匠を知ることになりその芸はもとより筆の立つ師匠の名随筆や洒脱な俳句に惚れ込み新春毎に上梓する句集を楽しみにしているのです。今年二九四回は厄払いです。
  律子さん
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手紙その421

2010年2月18日

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人の脳味噌の襞に記憶を貯めると言われるが近頃はその皺が伸びて物忘れが激しくなったと貴女は冗談を飛ばして笑わせましたが、私はホームページの律子さんへの手紙では書くべき事柄が浮かばず窮することが有り、健忘症が移ったのでしょうか? 呵呵呵
  律子さん
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手紙その422

2010年2月19日

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今朝窓を開けると外は銀世界の雪景色。雪は音もなく夜半から降り続きこの辺りにては珍しく木々に積もりました。三ヶ月毎の検診で病院に行ったらば町には雪の降った形跡はなく箱根に近いのか、加茂は寒い処なのでしょうか    或る雪の日
  律子さん
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手紙その423

2010年2月20日

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私の母ばかりで無く昔の人は濫りに冷たい水は飲まず喉が渇きて拠無き時はゆ冷しを使い暑い夏でも貴女は
急須で熱いお茶を淹れて腹を冷やさぬように健康第一を心がけて暮らしていました。
  律子さん
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手紙その424

2010年2月22日

By Tohshi


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今日は昵懇の菓子匠が自庭の川津桜の枝を抱えるほども携えて遊びに参りました。春爛漫に先がけ部屋が妖艶な華やかさになりました。彼は窓辺の貴女のそばに行き、お線香を焚き思い出話をして帰るのです。   供養の桜の日
  律子さん
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手紙その425

2010年2月23日

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郷里で猪が獲れると甥は猟師から丸ごと料理するのを頼まれるので彼はその道の名人なのです。今朝はその肉を戴いたものの我が家では初めてのこと見よう見真似にて味噌の猪鍋でした。てんやわんやの大騒ぎ然しなるほど旨い  律子さん
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手紙その426

2010年2月24日

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やわらかい朝日が障子に映り漸く冬の寒さもゆるみて春の到来です。花冷えなどと寒さの戻ることもあれども私は昔から情緒のあるこの花冷えや、花かげなどの綺麗な言葉が好きです。然し、やがて消えゆくのでしょうか   春の日
  律子さん
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手紙その427

2010年2月25日

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急に寒さがゆるみ春本番の暖かさにて凌ぎ安くなりました。貴女が丹精していた玄関前の沈丁花の蕾もふくらみ、やがて辺りに芳香を漂わせ道行く人々が噂などしながら楽しむでしょう。      つづく
  律子さん
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手紙その428

2010年2月26日

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沈丁花の鉢が大きく重たいので移動は出来ぬが貴女は手まめに水遣りをして丹精していました。玄関の庇の下に置いたので土が渇き易く私の管理では沈丁花が可哀想なので庭師に頼んで地面に移すつもりなのです。      おわり
  律子さん
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手紙その429

2010年2月27日

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今日は朝から雨降りなれど余り寒くならず暖房など不要にて漸く春到来にて寒がりの小生は甚だ助かるのです。五十年も前に所帯を持った当時は、冷暖房は無く、猛暑で閉口しました。今思うとよく辛抱できたものと驚いているのです。       新婚の当時
  律子さん
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