律子さんへの手紙-手紙2010年4月

手紙その455

2010年4月2日

By Tohshi


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抜けた歯の治療では弱虫の私は医師にお手柔らかに痛くないように全身麻酔で知らぬ間にやってくれと頼めば先生は頷いて笑っていたのですが、今回の治療では薬が効き過ぎたのか、唇が一日中痺れて不愉快でした。   二週間後に続く
   律子さん
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手紙その456

2010年4月3日

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深夜より払暁にかけて暴風の如く吹き荒れてこれが春嵐でしょうか。言葉では艶めかしいが真夜中では暗くて見えぬ知らぬ物が飛んできてぶつかる大音響は恐ろしい。折角の満開となりし桜は可哀想に花吹雪となるのでしょうか? つづく
  律子さん
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手紙その457

2010年4月5日

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選抜高校野球では強豪東京を降し沖縄が劇的延長で優勝しました。以前も海を飛び越し沖縄へ優勝旗を持ち帰りて郷里に錦を飾りましたね。再び有名を馳せし同名の島袋選手を声援して貴女は喜んでいましたね。
  律子さん
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手紙その458

2010年4月6日

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今年の春は天候が定まらず花曇り、花冷えなど綺麗な言葉なれど温かき日差しは珍しく折角の万朶の桜でも
寒さに着ぶくれてコート持参の行楽は興ざめ。さらに雨風に打たれては花吹雪と散り始めます。花の命は短く哀れなり。
  律子さん
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手紙その459

2010年4月7日

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貴女が可愛がっていたお隣のお嬢さんが横浜の大学に入学しました。お祖父さんと孫娘は大の仲良し。お祖父ちゃんは無類の甘党なので、倫子と餡こがあれば他に何も要らぬが口癖でした。彼女が家を離れたのち、お祖父さんは淋しく途方に暮れるでしょう。
  律子さん
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手紙その460

2010年4月8日

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お隣の奥さんが暫くご無沙汰をしたと言って窓辺の貴女の処でお線香を焚き楽しかった或る日々の想い出を
話し帰りました。貴女が他界してから奥様は近頃急に淋しさが募り鬱になりそうだとも言ってました。
  律子さん
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手紙その461

2010年4月9日

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昨日は昼食後急に背筋に悪寒がしていやに体が懈いのです。若しや風邪の兆候ではと思い、平素貴女が常備
していた漢方の葛根湯をば熱湯で早速服用。暫くするならば果せるかな薬効覿面、たちどころに快癒したのでした。
  律子さん
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手紙その462

2010年4月10日

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貴女は昔、看護婦さんだったので保険衛生と平素暮らしにては健康第一の信条でした。病院の薬の処方は
時代の先端の新薬が主流なれども貴女は寧ろ昔ながらの漢方薬が好きで常備、小引き出しにしまってました。
  律子さん
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手紙その463

2010年4月12日

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風呂から上がり廊下より庭を見ているともう既に矢羽根薄が細長いただの草のようだけど一尺ばかり伸びているのでした。やがて節句の頃になると白い斑の絞り模様が浮かび上がり、鷹の羽薄になります。早速肥料をやり立派な薄に育てましょう。  つづく
  律子さん
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手紙その464

2010年4月13日

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Wさんは沢地の名刹龍沢寺の地続きの広い家屋敷で草花を育てて暮らしていました。バイクに乗り行商なれども物静かな人で花の扱いも慈しむように丁寧で余計なことは喋らずに貴女は尊敬していました。 つづく
  律子さん
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手紙その465

2010年4月14日

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Wさんが隠居の後に娘御の嫁ぎ先の漁村の家にてお世話になっていると便りも無くご無沙汰にて貴女が他界されたのに返事も無くて消息も途絶た儘百才にもなるかも知れぬのですからあるいは冥土でお花の話でも楽しんでいるかもね。  おわり
  律子さん
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手紙その466

2010年4月15

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桜の花もいよいよ終焉の候にて眩しい秤の輝く季節となりました。家の前の桜並木の高い石垣一面に白い花びらが張り付いていて掃除の致しようも無けれど何時ともなく知らぬ間に綺麗に消えてなくなるは、本当に不思議に思います。
  律子さん
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手紙その467

2010年4月16日

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いよいよ新緑が眩しく輝くばかりとなりました。我が家の玄関先の白糯の大木は道行く人々を恰も睥睨を
居るかの如くなれどもこの季節は葉が生え替わるので落葉の始末に追られるのです。
  律子さん
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手紙その468

2010年4月17日

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我が家の庭の奥に樹々の陰から淡い色の恰も毬のような形の石南花が咲いています。この庭では秋になると
野草が咲くのみならば妖艶な風情の大輪はまさに一人舞台にのです。
  律子さん
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手紙その469

2010年4月19日

By Tohshi


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我が家の竹垣の中の新緑の木陰が眩しい秤でその中のひときわ色濃く一番早く花が咲くのが夏椿なのです。
白い清楚で実に美しくその隣が貴女の好きな花水木で柔らかい姿の風情が可憐で美しい爽やかなこの季節が一番
  律子さん
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手紙その470

2010年4月20日

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二十余年も使い古した眼鏡を全国展開の大型店で新調しました。昔から昵懇だった店には聊か心苦しいけれど余りにも廉価だし、品揃えも多く応対も至れり尽くせりにて規模も大きく驚きました。
  律子さん
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手紙その471

2010年4月21日

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毎年五月の連休の頃に私は決まって体調を崩す悪い癖があるのです。新緑の候にて季節の変わり目は春眠暁を覚えずの譬えなれども昼間のうちから懈く難儀なれどやがて猛暑となりてケロリと快癒するのです。
  律子さん
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手紙その472

2010年4月22日

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先日抜けた私の前歯がやっと治療も済んだと思ったら、今度は左の糸切り歯が欠けて再び歯科医に通い始めました。貴女は綺麗な歯でしたが。歳をとってから恐く痛い目に遭うのは嫌いです。
  律子さん
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手紙その473

2010年4月23日

By Tohshi


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柿廼舎の庭では紫色の可愛らしい都忘れの花の蕾が綻び今にも咲きそう。貴女はこの綺麗な花が大好きでしたので私は寺の和尚に頼んで他界した貴女の戒名を華香院と花に因んで称して貰いました。
華香院妙浄日律信女位
  律子さん
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手紙その474

2010年4月24日

By Tohshi


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今年は、満開の桜に雪が積もるなどと異常気象。日照が極めて少ないので野菜の収穫が不出来。東京大田市場にては野菜が無く高騰にて悲鳴をあげてます。昔キャベツが一個八百円もしたことがあり、貴女は毎日愚痴をこぼしていましたね
  律子さん
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手紙その475

2010年4月26日

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毎日貴女を偲びて想い出を綴り、手紙を書いているが、一つは態々墨筆で手紙を書くは、上達の目処の無い
難しい手習いはこの困難に立ち向かう為の励みにと己に課しているのです。
  律子さん
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手紙その476

2010年4月27日

By Tohshi


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毎年のことなれど親戚ではこの時節自家製の味噌を作る習慣で大量の豆を茹でるので余分な大豆は人参や昆布や蒟蒻など小さく刻み、醤油、砂糖で煮るが既に何度も火を通してあるゆえ実に柔らかく味も天下一品、美味しいのです。
  律子さん
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手紙その477

2010年4月28日

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瞬く間に家のまわりが緑に包まれ音も無く四季の移ろいを感じます。やがて五月の大型連休が始まりますが貴女は、この休みが嫌いだと言ってました。病院が休みになると家族が不意の怪我や病気になったらと心配をするのでした。
  律子さん
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手紙その478

2010年4月29日

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今日も雨降りとなりてやがて端午の節句と言うのに梅雨ではないかと疑う余りの天候です。

只今、左の奥歯の治療中。雨の外出は億劫なれども貴女は御存じないが、近くにトンネルが開通したので
近くて便利になりました。  律子さん
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